最高の勉強法を読んでみた

もう無駄な努力はしない!大人が成果を出すための「最高の勉強法」とは?
「若い頃にもっと勉強しておけば…」そう後悔している社会人の皆さん、朗報です!資格取得、スキルアップ、キャリアチェンジ…リスキリングの必要性を感じているけれど、なかなか成果が出ない、何から始めれば良いか分からない、と感じていませんか?

今回は、慶應大学医学部を卒業後、南フロリダ大学で准教授を務める安川孝介さんの著書『科学的根拠に基づく最高の勉強法』を基に、科学的に証明された、大人が効率よく学び、成果を出すための「最高の勉強法」を解説します。

目次

なぜ、あなたが今までやってきた勉強法は効果が薄かったのか?

学生時代から当たり前のように行ってきた勉強法が、実は非効率だったとしたら…?多くの人が陥りがちな、効果の低い勉強法をまずご紹介します。

教科書や参考書を繰り返し読むこと

何度も読んでいると「分かった気」になりやすいのですが、実際には脳に負荷がかかっておらず、記憶には定着しにくいのです。コロラド大学の研究では、文章を2回読んだ学生と1回読んだ学生で、2日後のテストの成績に有意な差は見られませんでした 。これは「流暢性の錯覚」と呼ばれる現象で、内容に慣れてスラスラ読めることが、理解できたという誤解を生んでしまうのです 。

ノートに綺麗に書き写すこと

黒板の文字を丁寧にノートに書き写す作業は、達成感こそあれ、実はあまり学習効果は高くありません。アメリカの高校生を対象とした研究では、文章をそのまま書き写したグループは、ただ文章を読んだグループと成績が変わらなかったという結果が出ています5。覚えるためには、ある程度脳に負荷をかける必要があるのです。

重要な箇所にハイライトや下線を引くこと

 テストに出そうな場所にマーカーを引く行為も、実は効果が低いとされています。アメリカの大学生を対象とした研究では、ハイライトをしたグループとしなかったグループで、テストの点数に差は見られませんでした 。むしろ、ハイライトをしている学生の方が成績が悪いという報告もあるほどです 。

これらの勉強法は、脳にあまり負荷がかかっていないため、記憶の定着には繋がりにくいのです。

【今日からできる!】科学的に効果が証明された「最高の勉強法」

では、どうすれば効率よく学習し、記憶に定着させることができるのでしょうか?安川さんの著書では、科学的根拠に基づいた効果の高い勉強法が紹介されています。その中でも、特に重要な3つの方法をご紹介します。


アクティブリコール(能動的な想起)

学んだことを、何も見ずに積極的に思い出すことです。
講義や教材で学んだ後、教科書やノートを閉じて、覚えていることを紙に書き出したり、声に出して説明したりしてみましょう。
アメリカの大学生を対象とした研究では、同じ時間学習しても、読んだ後に積極的に内容を思い出して書き出す
「アクティブリコール」を行った学生の方が、数日後のテストで高い成績を収めました
これは、脳が情報を思い出そうとするときに大きな負荷がかかり、その負荷が記憶の定着を促すためです。
練習問題を解く、テストを受ける、人に教えるといったアウトプットも、非常に効果的です。
隙間時間に授業や本で学んだことを思い出すだけでも立派な勉強になります 。
また声に出して思い出す方が効果的であることも分かっています。

分散学習

時間を空けて、定期的に復習することです。
人間の脳は、時間が経つにつれて記憶を忘れていくようにできています。
ドイツの心理学者エビングハウスの忘却曲線によると、
1ヶ月後には覚えたことの約80%を忘れてしまうと言われています。
1日後、3日後、1週間後など、間隔を空けて繰り返し復習することで、記憶を長期的に定着させることができます。
小学生を対象とした研究では、同じ単語をまとめて1回で勉強するよりも、1週間の間隔を空けて数回に分けて勉強した方が、成績が約1.8倍も良かったという結果が出ています。
一夜漬けではなく、長期的に記憶したいことは、時間を置いて何度か学習するのが効果的です。

連続的再学習(アクティブリコールと分散学習の組み合わせ)


最も効果的な勉強法として推奨されているのが、アクティブリコールと分散学習を組み合わせた
「連続的再学習」です。
例えば英単語を覚える場合、最初に見て発音し意味を調べた後、
何も見ずにスペルと意味を思い出して書き出す(アクティブリコール)。
これを数回繰り返した後、1日後、3日後など間隔を空けて再び同様の作業を行う(分散学習)のです。
心理学を学ぶ大学生を対象とした実験では、連続的再学習を行ったグループの方が、
通常の勉強をしたグループよりも長く記憶が定着し、テストの結果も良好でした。

モチベーションを維持し、学習を習慣化するために

効果的な勉強法を実践するためには、モチベーションの維持も重要です。安川さんは、モチベーションを高めるための3つの方法も紹介しています。

自分に関係のあることを学ぶ

人は、自分に関係のあることの方が興味を持ちやすく、モチベーションも上がりやすいものです。
例えば、仕事で英語が必要なら、英語学習のモチベーションは自然と高まります。

小さな目標を立てて、小さな成功体験を積み重ねる

いきなり大きな目標を立てるのではなく、達成可能な小さな目標を設定し、それをクリアしていくことで、前向きな気持ちになり、モチベーションを維持できます。

何をどれくらい勉強するのかを自分で決める

人は基本的に、自分で決めたいという欲求を持っています。誰かに強制されるのではなく、自分で学習内容や計画を決めることで、主体的に学習に取り組むことができます。

まとめ:科学的な勉強法で、あなたのリスキリングを成功へ

今回のブログでは、科学的根拠に基づいた「最高の勉強法」をご紹介しました

効果の低い勉強法:繰り返し読む、ノートに書き写す、ハイライトを引く

効果の高い勉強法:アクティブリコール、分散学習、連続的再学習

モチベーションを高める方法:学習内容との関連付け、小さな目標設定、自主性の尊重

さらに、効果の高いアクティブリコールは脳に負荷がかかるため、辛く感じることもあるかもしれません。
しかし、筋トレと同じで、辛いからこそ効果があると考え、諦めずに継続することが大切です 。
通勤時間や休憩時間など、隙間時間を活用して、学んだことを思い出す習慣を身につけましょう。

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